bravesoftにて受託開発を行うDX UNITの取り組みを、お客様とどのように実現させたかを紹介する「DX事例紹介」を、不定期で紹介させて頂きます。

今回紹介するのは、先日2月15日にリリースしました、
株式会社アクア様よりご依頼頂いたイケメン育成ダイエット – ふとしの部‪屋‬」アプリに関する取り組みをご紹介させて頂きます。

 

プロジェクト始動まで

本プロジェクトはbravesoft取締役CDO / DX UNIT統括の青木が、学生時代の同級生である株式会社アクア 取締役の方と話す機会があり、「何か一緒にやらないか?」という話になった事が、プロジェクト始動のきっかけとなりました。
元々、ふとしの部屋の改修ありきで始動したのではなく、アクア様でリリースした自社サービスの中で、伸び代を感じたプロダクトがふとしの部屋であった為、本プロジェクトがスタート致しました。

ふとしの部屋は2013年7月にリリースされ、
主人公のふとしが筋トレをする事で痩せていき、最終的に結婚するという展開が話題を生み、
これまで累計90万DLを突破する人気アプリでございましたが、ここ5年くらいアップデートが行われていなかった背景もあり、今回新たにテコ入れを行う事となりました。

その中で下記のような課題を検討されておりました。

  • ユーザーがどれだけ使っているかを分析する方法
  • ふとしというキャラクターをコンテンツ化、収益化する方法

その状況を打破すべくアップデートを、下記チームメンバーを中心となって行いました。

 

プロジェクト始動〜チームビルディング

先日のインタビューで青木が話していた通り、
bravesoftの受託開発においては「チーム」という価値観を大事にしておりますので、
プロジェクト始動の際には「チームビルディング」を行い、これから一緒に仕事をするメンバーの事を分かち合い、これから目指すゴールを明確化し、上下の関係ではなく対等の関係でお客様が作るサービスの成功を全力で願う…そのようなチームの土台作りをまずは行います。

プロジェクトによって項目は代わりますが、このような事をチームビルディングで発表します。

  • 名前
  • 出身 / 趣味
  • 社歴や業務内容
  • 本プロジェクトにかける意気込み

今回は上記プロジェクトメンバー+CDOの青木をファシリテーターに加えて、
アクア様のチームメンバー5名様と、下記のようなチームビルディングを行いました。


自己紹介+好きなキャラクターのイラストの紹介。画力・センスが問われる紹介です笑

 

今回は参加メンバーが同数でしたので、ペアを組んでチームで取り組みました

 

ふとしの似顔絵クイズもチーム対抗で実施。見ていて首を傾げてしまうふとしも…笑

 

そうしてチームビルディングを終えて、
今回のプロジェクトを実施していくチームを「フトサク」と名付けました(ふとしサークルの略)。
チーム名を決める事は、単純ではありますが共通意識・仲間意識を形成できるので、決定は非常に重要です。

決まってすぐにロゴデザインを作成して頂きました。
さすがデザイナーの多いチームです笑

 

その上で今回、チームメンバーにプロジェクトを振り返る座談会を行いましたので、
このチームビルディングに関してを振り返ってもらいました。

***

「これまで自分は上流工程が終わってからアサインされる事が多く、こうしたチームビルディング取り組みを行う事で新しい価値観を持つ事ができました。これまでのプロジェクトにおいては、お客様の都合でリリースが遅れてしまう事があっても、お客様の都合だから仕方ないと割り切って考えてましたが、今回はそのような局面を迎えても、“なんとか早くリリースしましょう”と考えるようになりましたね」

コメちゃん(以下コ)「私も陶さんと同じで、“お客様と一緒に企画を考える”という経験が初めてでしたので、そうした世界観で仕事ができるのはとても新鮮でした」

たつにい(以下た)お客様との距離をすぐに縮めることができたと思っています。それによって、今までであれば気を使って言えなかったような事も、言えるようになりましたね」

がんちゃん(以下が)「チームビルディングを行う事で、自分が思った事をただ言うのではなく、チームの進むべき方向を考えて、大局的な視点で考えられるようになりました」

 

UX設計(企画)〜要件定義

チームビルディングを行った後は、UX設計(企画)・要件定義のフェーズに入ります。
今回は企画もチームで考えたので、多くのbeavesoftのアイデアも採用して頂きました。

 

「まずはベースとなる方向性を考えました。これまでの作品は結婚してENDの内容だったので、結婚後からスタートするのか、もしくはリセットするのか…などを考えましたが、結局リセットする方向となりました」

「アイデアの中で、”ふとしくんの幼馴染の女の子がアドバイスをする”と言うのはこちらからの案だったのですが、それを結果として採用頂けたのはよかったです」

「”広告動画を視聴したら体力を回復できる”などの案も採用して頂けましたね」

「そうして多く出した意見に対して、どのアイデアをどのような機能で実現させるか、と言うのを詰めていきましたが、なかなか大変でしたね」

「面白いアイデアが多く出てきたので、“あれもやりたい”、”これもやりたい”がどうしても出てしまうんですね。但し、予算と納期の関係もありましたので、そこの調整を行っていると要件定義は思っていたより工数を掛けてしまいましたね」

 

このようなプロジェクト計画書を作成しやり取りいたしました

 

デザイン〜設計

受託案件のデザインに関しましてはbravesoftのデザイナーが担当しておりますが、
今回チームにおいては、アクア様のデザイナーの方が1名、イラストレーターの方が2名おりました為、デザインは全てアクア様にご担当頂きました。

 

「デザインに関しましては、プロであるアクア様のチームメンバーの方がクオリティ高いデザインを作成頂けたのですが、設計に関してはなかなか難しかったです。会話のシナリオの繋ぎこみや、ふとしくんの属性など…色々苦労しました」

「あとは、ふとしの装飾物や部屋のインテリアなどの小物デザインの数が結構ボリューミーだったんです。イラストレーターの方はとても頑張ってくれたのですが、どうしてもデザインの納期が厳しく…」

「”ちょっと、うち(bravesoft)に来て作業してもらっていいですか?”と言って、実際に来てもらって作業しました。軟禁ですね(笑)ただ、こうした無理をお願いできるのも、チームとしての距離感が近かった結果と思っています」

 

開発〜テスト

今回の開発はbravesoftの子会社、bravesoft北京で行いました。
要件定義やデザインの若干の遅れがありつつも、開発に関してはオンスケに巻き返す事ができたのですが、結果としては予定リリース(2020年12月)には間に合わず、越年して2021年2月のリリースとなりました。

「今回は直前でiOSのアップデート(2020年9月にアップデートされたiOS14)があったので、アップデート対応で少し時間を取られてしまいましたが、なんとか開発はオンスケで進められていました。ですが、12月のリリース前に追加の修正が入り、結果としてはスケジュールが後ろ倒しになってしまいました」

「やっぱり先方は5年ぶりのアップデートという事もあり、品質やUXにこだわったのでこのような遅延になってしまったのですが、正直悔しかったです。12月にリリースできていれば年末年始の休暇があり、更にはコロナもあって自宅時間が多く増えていたので、その時期に多くの方に”ふとしの部屋”で遊んで欲しかったので」

 

リリース〜保守

そうして予定より遅れてしまったが、無事2021年2月15日にリリースを迎えた。
その上で、リリース以降の今後に関しても振り返ってもらいました。

 

「まずはユーザーに楽しんでもらいたいと思っていますが、そしてここからが重要なので、しっかりとリリース後の数値などを見ながら保守対応を行っていきたいですね」

「自分の方でヒアリングを行いながら、改善要望などをリストアップして進めていきたいと考えております」

 

プロジェクトを振り返って

最後に、チームメンバーに今回のプロジェクトを通して得た経験・感想を聞いてみた。

 

「やはりチームで一緒に走れたのは良かったと思います。人と人との触れ合い、人と人との会話が重要です」

「チームビルディング〜企画から参加する事ができて、お客様と同じ視点で考える事ができたのがとても良かったですね」

こっちから意見を出して提案する事や、相手も決めきれない時はこっちで決めていく事がこれまでのプロジェクトと比較しても多くできたので、今後はより意識をしていきたいですね」

「自分は企画部分でこのプロジェクトは離れたのですが…それでもかなり愛着を持って、進捗を追っておりました。コミュニケーションのやり取りを行っていたslackルームに、”ふとしの部屋”についてのtwitter投稿があったら展開するbotを作ったんですが、そこでお互いに一喜一憂できたのがとても良かったと思います。投稿ごとにふとしの絵文字でリアクションしたり(笑)こういうのが大事なんだなと思いました」


 

以上、いかがでしたでしょうか?
今回のチームメンバーは、基本的に開発工程をメインで行うメンバーだったので、
これまでチームビルディングや企画などのいわゆる上流工程は行っていなかったのですが、
上流工程を一緒に取り組む事で、より一丸となった意識で開発を行う事ができ、結果的にはリリースまでは良い関係性で行う事ができました。

とは言え、リリースはあくまでスタートなので、ここからが勝負です。
これからも継続してチームワークで困難を乗り越え、ふとしをもっともっとメジャーにしていく為に「フトサクチーム」はこれからも邁進します!

それではそんなふとしの部屋、皆さんもぜひダウンロードしてお楽しみ下さい!
https://www.bravesoft.co.jp/works/detail/346