経理財務担当の納見です!

みなさんの会社にも必ずいる経理ですが、実は何をやっているかはあまり詳しくはないかと思います。
そこで、今回はソフトウェア開発系の会社で経理がやっている一部ではありますが「個別原価計算」についてお話します。

 

まず、一般的な経理の仕事として簡単に記述すると

・小口現金管理(経費の精算やちょっとした買い物を現金で処理する場合)
・預金管理(銀行口座の入出金管理)
・債権債務管理
・振込業務
・月次決算業務
・年次決算業務
・決算書作成

などがあります。

その中で「月次決算業務」の中の一つの作業として「個別原価計算」は実施します。

個別原価計算とは
一言で言ってしまえば一つひとつのプロジェクトの原価を計算する方法です。
では、なぜプロジェクトごとに原価計算を実施するかですが、プロジェクトごとに「どれくらい利益があるのか」あるいは「損失があるのか」
また、このままの進捗だと「当初予定していた利益を下回る」、あるいは「赤字になる可能性がある」といったことをタイムリーに把握することができ正しく運用することで事前に開発計画の変更、修正ができるといったメリットがあります。

では実際にどのように「個別原価計算」を実施しているのかを簡単に説明してみたいと思います。
「個別原価計算」のステップは大きく分けて5つになります。

① 事業部別に費用を振り分ける

② 事業部別に振り分けた費用をプロジェクト別に振り分ける

③ ①②の費用を費用別に振り分ける
・工数原価(エンジニアやディレクターなどが稼働した費用)
・共通原価(原価部門で共通してかかる費用)
・直接原価(特定のプロジェクトに使用した費用)

④ ③の共通費を各プロジェクトに配賦する(共通してかかる費用なので按分して配賦します)

⑤ 各プロジェクトの完成状況を確認してそれぞれに振り分ける
「原価」 → 完成したプロジェクトの原価として処理
「仕掛品」 → 未完のプロジェクトの原価として次月の計算へまわす

記載していくと複雑な気がしてきますが、一つひとつの作業は単純で集計した費用を正しく①~⑤のステップを行うことができれば正確なプロジェクトごとの損益が計算できることになります。
そうすることで個別原価計算とは...でご説明したメリットが享受できることになるのですが、ここで問題があります。

出てきた費用を①~⑤のステップで正しく計算したとしてもその前の段階で適切に分類された状態で経理に費用のデータを渡すことができないと意味がなくなってしまいます。

ですので経理の仕事は正しく計算して決算書を作成すること、だけではなく意かに適切にデータを集計するかが非常に重要なテーマとなってきます。

と言ってる私もbravesoftで初めて原価計算を体験し「個別原価計算」の大切さと難しさを実感しながら日々奮闘しているところです。

かなりニッチな話ではありますが、日々経理がどんな業務をしているかの理解の助けになれば幸いです。

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noumi