こんにちはタッキーです。
今回は前回のvol.1の続きになります。※前回の記事はこちら
前回はmetabaseのアプリ版をお試し導入し、実際のカスタマーの要望に答え運用してみる事をしました。
それを自分以外のメンバーにも利用できる環境を用意していきましたが
今回はそれをもう少し効率化し、ちゃんと運用する方法を準備します。
1.Metabase Web版の導入までの道のり
実際5社程のカスタマーへの要望をアプリ版で実現した後、本格導入するに当たって検討した事を記載していきます。
1-1.運用時のフォルダ構成を決める
まずはmetabaseのフォルダ管理です。
乱立するダッシュボードやクエリはどこに何があるかわからない状況になりかねないと思い
大枠で4つに分類しました
- 全カスタマーで汎用的に使える機能別にまとめたフォルダ
- カスタマー別の特殊対応用でカスタマー別にまとめたフォルダ
- 社内業務やeventos全体を俯瞰で見る為バックヤード側をまとめたフォルダ
- テストダッシュボードやまだローンチ前の開発中のものを確認する為のテンポラリフォルダ
1-2.各フォルダをどう扱うか
1.は各機能のベースクエリを格納しておく。
2.のカスタム対応は1.をベースに作ってカスタマー単位のフォルダを作ってそこに保存する
2.で類似(要望が多いケース)のものが増えた場合は、汎用化を検討しフィルタを変数化して1に昇格させる
3.は社内の要望ベースで都度作成したりeventos全体の利用状況を可視化したものを格納する
4.は本当にテスト・実際に試したい時に使う為だけのフォルダで未整理でも良い状態として後で削除すれば良いや感覚
みたいな感じでルール決め
1-3.AWS Cloud formation を使ってmetabaseをWebサービスとして利用できるようにする
こちらも導入方法はマニュアルや技術系文書に多く載っているのでここでは割愛します。
アプリ版は都度メンバーにセットアップしてもらう必要がありましたがWebサービス化する事で
こちらでアカウント発行と管理さえすれば利用が容易という事もあり、社内利用者をスケールさせる上では必須条件でした。
1-4.アカウントのロールを決めて適切に扱う
アカウント発行を全権限与えるのも意味ないので基本的に
大きく「管理者」と「作成者」と「閲覧者」に分類しました
管理者:全権所持者
作成者:クエリやダッシュボードを作る人、ただし管理権限や認証系の個人情報に相当する部分にアクセスはできない事
閲覧者:作成者が作成したものを参照するだけのもの
各テーブルの制約などはサービスにより違うと思いますのでここでは割愛しますが
よくわからないクエリやダッシュボードが乱立しないようにフォルダ管理ができる人のみ作成者の権限を付与しています。
1-5.アプリ版で作成したクエリの移管
実際もう利用しているクエリもあった為、アプリ版で作成したものをルールに基づきWeb版に移植し
既にアプリ版で対応しているメンバーがそのままスムーズに利用できるように準備しました。
1-6.各CS事業部のメンバーにそれぞれアカウントを発行し付与
ここまで最低限の準備は終わりました。
これの後、自分は社内利用のスケールのために奔走する事になります
2.社内でmetabaseを利用を促進するためにした社内版カスタマーサクセス
一部のメンバーにはアプリ版を利用してもらっていましたがWeb版になるという事や
利用者の増加を見込むために次に動いたのは今eventos自体にもしているカスタマーサクセスをmetabaseで
社内に向けて実施する事にしました。
2-1.metabaseの導入背景・目的を明確化する
社内はコンフルを利用しているので、全てをコンフルにWikiとして纏めていく事にしました。
その中で、利用者(社内のメンバー)がなぜこれを利用しないといけないのかを理解してもらうために
metabaseの導入背景や目的、今後の展望についてをvol.1の冒頭でまとめた様な選定理由なども記載して纏めてmetabaseを認知し
てもらいました。
2-2.オンボーディングのための資料を用意する
背景がわかった所で、どの様に使うかわからない人が居るのはサービスを使う上で避けられない問題です。
だったらオンボーディングをしましょうという事で
どうしたら最短でmetabaseの価値が伝わるのかという事を準備しました。
一番簡単に最速で価値が出せるのは何か?と考えた時に作成されたクエリをCSV出力をする事から始め
変数を入れてフィルタで絞り込みして特定のデータのみ抽出できる事などステップを踏んで動画と解説記事を最低限用意しました。
2-3.事業部メンバーの定例会議時に一斉解説をする
タッチポイントとしてロータッチに近いでしょうか。
事業部メンバーが全員集まる所で、作成した資料の説明と実際に触ってもらう事で
ね?すごいでしょ?簡単でしょう?を最速で実感してもらう時間を設けました
勿論その後の個別フォローなどはありましたが、ここまでで事業部メンバーでは大半のメンバーが利用する環境が用意できました。
なんだか、metabaseの導入ブログみたいになってしまいましたが、導入する事がゴールではなく
ここからどうやってeventosとして・イベント業界としてmetabaseを利用して価値を見出していくのか。
導入してから変わった事と、そしてこれからについてvol.3で話せたらと思います。
次回もお楽しみに